中国語文法講座

14)使役文/兼語文・方位詞

2022年9月3日

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1)代詞・連帯修飾語
1)代詞・連帯修飾語

連体修飾語の代表的なものは名詞/代詞です。一般的には「的」(構造助詞)を用いて「語句/節」+的+「名詞」として使います。「的」が省略されるときもあります。短期間で中国語を正確にマスターするためには「語順」を正しく理解することです。本講座の説明では、文章を分解して説明いたしますので、語順を意識して勉強してください。

2)動詞「是」・形容詞述語文
2)動詞「是」・形容詞述語文

「是~的」の「~」に入る言葉(時間、場所、方法など)に力点を置いて表現するときにこの構文を使用。構造助詞「的」はそれ自体の意味を持ちません。形容詞の前に副詞をつけるのを忘れると何かと比較していると連想させる。「今天热。」と言ってしまうと、今日は暑いが・・という感じで、何か続きを言わないと「どうしたのかな?」となります。

3)疑問文の作り方
3)疑問文の作り方

「反復疑問文」には文末に「吗」をつけません。平叙文の中で尋ねたい箇所に疑問詞を入れると「疑問詞疑問文」に。疑問詞疑問文の文末には「吗」を付けてはいけません。英語の「5W1H」(Who:誰が、When:いつ、Where:どこで、What:何を、Why:なぜ、How:どのように)に(Which:どちら)を加えて全部で7つ。

4)動詞「有/在」
4)動詞「有/在」

動詞「有」のうち、所有を示す表現は「主語(人)+有+目的語(物・人)」。主語(人)は(物・人)を持っているという意味。存在を示す表現は「場所+有+目的語(人・物)」。(ある場所)に(人・物)がある/いることを表す。 動詞「在」は「(人・物)+在+(場所)」。(特定の人・物)が(ある場所)にいる/ある。所在を表す表現。

5)助詞「了」
5)助詞「了」

2種類の「了」の用法について勉強します。アスペクト助詞「了」と語気助詞「了」だ。「アスペクト助詞」は動詞の直後に付けます。語気助詞は文末に付ける。「語順」を正しく理解する上では、「了」を付ける位置を正しく理解することが欠かせない。 しかし、心配無用です。きちんと使い分けるルールがあります。それさえ理解すれば簡単だ。

6)助詞「过/着」
6)助詞「过/着」

アスペクト助詞「过」と「着」を勉強します。「動詞+过」の形で動詞の直後に「过」を用い、経験や動作の完了/終結を表す。過去形を示すものではありません。「動詞+着」の形で動詞の直後に「着」を用い、状態の持続を表す。「着」は、動きが静かな動詞の後に付いて状態が持続していること(例えば、壁に絵が掛けてあるど)を表す点が重要。

7)結果補語
7)結果補語

今回は「結果補語」について勉強します。 補語とは中国語特有の文法形態で、動詞/形容詞の後について話し手の意図することを正確に伝達するもの。動詞/形容詞が持つ意味だけでは説明しきれない内容を補語を使って意味を補完して明確にする中国語特有の使い方。「動詞+在(結果補語)+場所(目的語)」や方向補語と目的語との語順も重要。

8)方向補語
8)方向補語

方向補語とは、動作が行われる方向や状態が進む方向を表す補語。単純方向補語と複合方向補語があります。方向補語の派生義が面白いなあ~と思った方、中国語のセンスありですね。方向補語の派生義と言うのは、方向の概念から、言葉の意図するイメージが広がって意味がさらに派生した使い方。具体的な用法を見たほうがわかりやすいと思います。

9)様態補語
9)様態補語

日本語の「走るのが早い」という言い方を中国語で言うと「跑得很快」。イメージとしては「得」という助詞を付け、日本語と同じような順番で話していると考えるとわかりやすいと思います。動詞が目的語を取る場合、同じ動詞を再度用い「主語+動詞+目的語+同じ動詞+得+様態補語」という構成になります。最初の動詞は省略可能なところが重要。

10)可能補語
10)可能補語

记住(動詞+結果補語)しっかりと覚えるを可能補語にしてみましょう。「记得住」(记+可能補語)しっかりと覚えることができる、「记不住」(记+可能補語)しっかりと覚えることができない。拿起来(動詞+方向補語)(持ち上げる)を可能補語にしてみましょう。「拿得起来」持ち上げることができる、「拿不起来」持ち上げることができない。

11)数量補語
11)数量補語

数量補語とは、動詞/形容詞の後に数値を付け、動作・行為が行われる回数、動作や状態が継続する時間、比較文の形容詞の後に置いて比較の結果や程度を表す補語です。動作・行為が行われる回数を表す場合、基本形は動詞+数量補語+目的語の順。目的語が代詞の場合、動詞+代詞+数量補語の順。目的語が地名・人名の場合、どちらの語順でもOK。

12)連用修飾語・離合動詞
12)連用修飾語・離合動詞

「連用修飾語」とは、動詞/形容詞を修飾する語句やフレーズのことをいい、副詞や前置詞句の他に、構造助詞「地」を用い、「語句/節 +「地」+ 動詞/形容詞」の形式で修飾します。離合動詞「打工」は、動作とその目的語が合体したもので、数量などの程度を示すときに2つに分離し、「離合動詞(前)+数量+離合動詞(後)」の形になります。

13)受身文・比較文
13)受身文・比較文

受身文は「主語A+被+行為者B+動詞(行為者の動作)」の形で「主語Aは行為者Bに・・・された」。否定を表す「不/没(有)」は「被/叫/让」の前。比較文は「主語A+比+比較対象B+形容詞」で「主語Aは比較対象Bよりも・・・だ」。比較文の否定形は「主語A+没有+比較対象B+形容詞」の形で「比」に替えて「没有」を置きます。

14)使役文/兼語文・方位詞
14)使役文/兼語文・方位詞

使役文のように「(動詞➀)+兼語(人・物)+(動詞➁)」の形で、兼語(人・物)が(動詞➀)の目的語で、かつ(動詞➁)の主語である文を「兼語文」と言います。 方位詞とは、様々な場所・位置・方角を表す一連の語で、「上」「下」のように単音節の単純方位詞と単純方位詞に接尾辞の「边」「面」「头」がついた合成方位詞があります。

15)把構文・連動文・可能を表す助動詞
15)把構文・連動文・可能を表す助動詞

「把」構文は日本語と同じような順番になりますが中国人には「把」に続く名詞のところが強調されているように聞こえます。連動文は1つの主語に対し2つ以上の動詞や動詞句が連続している文で「主語+{行動1}+{行動2}」の形をしています。3つの可能を表す助動詞「能/可以/会」の使い方は自分なりにイメージを作って習得してください。

16)前置詞の用法❶
16)前置詞の用法❶

前置詞「给」「在」「跟」「和」「从」「到」「离」の用法を紹介。 主に動詞の直前に連用修飾語として前置詞句を作ります。前置詞は、中国語の文法では正しくは「介詞」と言いますが、英語で前置詞と習ってきており、中国語の辞書によっては前置詞として整理されています。本講座においても、わかりやすさを重視して前置詞としています。

17)前置詞の用法❷
17)前置詞の用法❷

前置詞の用法「按」「替」「向」「比」「被」「把」「由于」「除了」「为了」 - 前置詞句は、動詞の直前に連用修飾語として置き、動詞を修飾します。前置詞は、中国語の文法では正しくは「介詞」と言いますが、中国語の辞書によっては前置詞として整理されていますので、本講座においても、わかりやすさを重視して前置詞としています。

18)関連語句・定型文
18)関連語句・定型文

関連語句は、2つ以上の単文が意味の上で関連するときに、それらを構成する複文を繋ぐ役目をします。主に、ある接続詞に連動する決まった語句を用いることで構成されています。ここでは試験によく出題されている主なものを紹介します。中国語検定試験の問題には必ず関連語句について尋ねる問題が出題されていますので重要です。定型文も重要。

19)中文作文❶(動詞・助動詞が鍵)
19)中文作文❶(動詞・助動詞が鍵)

動詞「是」(構文「是~的」)、動詞「有」(兼語文「没有时间+動詞・・・」)、動詞「来」(定型文「主語(時間・場所)+来了+目的語(予想しなかった不定の客・誰か)」、助動詞「要」(・・・する必要がある)、助動詞「打算」(・・・するつもりである) - 試験問題としてよく出題されています。簡体字を書く練習は欠かせません。

20)中文作文❷(副詞・前置詞・補語が鍵)
20)中文作文❷(副詞・前置詞・補語が鍵)

副詞・前置詞・補語が鍵となる作文について勉強します。副詞「才、再、又、没、一点儿」、前置詞「从・・・到~、离」、動詞+可能補語「看得懂」、方向補語派生義「起来」 - 試験問題としてよく出題されています。簡体字を書く練習は欠かせません。 - 副詞「再」はまだ実現していない未来で使用。 副詞「又」は過去に行ったことに使用。

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1)代詞・連帯修飾語
2)動詞「是」・形容詞述語文
3)疑問文の作り方
4)動詞「有/在」
5)助詞「了」
6)助詞「过/着」
7)結果補語
8)方向補語
9)様態補語
10)可能補語
11)数量補語
12)連用修飾語・離合動詞
13)受身文・比較文
14)使役文/兼語文・方位詞
15)把構文・連動文・可能を表す助動詞
16)前置詞の用法❶
17)前置詞の用法❷
18)関連語句・定型文
19)中文作文❶(動詞・助動詞が鍵)
20)中文作文❷(副詞・前置詞・補語が鍵)
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中国語文法講座⑭

中検合格講座

欢迎参加神部龙章的中文讲座!

次回の第113回検定試験は、本年11月24日(日)です。

 

ゴーヤン
ゴーヤン

こんにちは。ゴーヤンです。
今回は使役文と兼語文、方位詞について勉強するよ。

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1.使役文と兼語文

(1)「让」

ゴーヤン
ゴーヤン

使役文は「主語(A)++行為者(B)+動詞(行為者の動作)」の形で、「AはBに・・・させる」となります。否定文については、受身文と同様に否定を表す副詞「不」を「让」の前に置き「AはBに・・・させない」となります。

ゴーヤン
ゴーヤン

使役文のように「(動詞➀)+兼語(人・物)+(動詞➁)」の形で、
兼語(人・物)が(動詞➀)の目的語で、かつ(動詞➁)の主語である文を「兼語文」と言います。

妈妈让我去买面包和蛋糕。
mā mā ràng wǒ qù mǎi miàn bāo hé dàn gāo 。
母は私にパンとケーキを買いに行かせます。
◆語順の説明
妈妈(主語(A))+让(動詞➀)+我(行為者(B)(兼語))+去(動詞➁)+买面包和蛋糕(目的語)。
 ・买面包和蛋糕(動詞句)➡买(動詞)+面包和蛋糕(目的語)
<単語帳>
让 :(動詞)・・・させる、・・・してもらう
去 :(動詞)行く
买 :(動詞)買う
面包:(名詞)パン
和 :(接続詞)~と~
蛋糕:(名詞)ケーキ
首先请让我向同志们祝贺。
shǒu xiān qǐng ràng wǒ xiàng tóng zhì men zhù hè 。
まず皆さんにお祝いを述べさせていただきます。
◆語順の説明
首先(副詞)+请(敬語)+让(動詞➀)+我(行為者(B)(兼語))+向同志们(前置詞句)+祝贺(動詞➁)。
※「让我+(動詞)」で「・・・させていただく、・・・させてください」
<単語帳>
首先:(副詞)まず、最初に
祝贺:(動詞)祝う、祝賀する

(2)「叫」

ゴーヤン
ゴーヤン

「让」のほかに「叫」も使います。
「叫」を用いるときは「人に言いつけて・・・させる」というニュアンスです。

妈妈常常叫我打扫屋子。
mā mā cháng cháng jiào wǒ dǎ sǎo wū zǐ 。
母はしばしば私に部屋を掃除させます。
◆語順の説明
妈妈(主語)+常常(副詞)+叫(動詞➀)+我(行為者(B)(兼語))+打扫(動詞➁)+房间(目的語)。
<単語帳>
常常:(副詞)しばしば、いつも、しょっちゅう
打扫:(動詞)掃除する
房间:(名詞)部屋

 

2.方位詞

(1) 方位詞の用法

ゴーヤン
ゴーヤン

「方位詞」とは、様々な場所・位置・方角を表す一連の語のことを言います。
方位詞には、「上」「下」のように単音節の「単純方位詞」とこれら単純方位詞に接尾辞の「边」「面」「头」がついた2音節の「合成方位詞」があります。

なお、方位詞については、単純方位詞の示す方向性が重要であり、「边」「面」「头」がついた合成方位詞のこれら接尾辞の違いによる意味の違いはほとんどありません。要するに「上」「上边」「上面」「上头」は同じような意味を表しています。

【単純方位詞】

 西

【合成方位詞】

 西
上边下边里边外边前边后边左边右边东边南边西边北边旁边
上面下面里面外面前面后面左面右面东面南面西面北面 
上头下头里头外头前头后头       
请您先把这行李放到这台子上。
qǐng nín xiān bǎ zhè xíng lǐ fàng dào zhè tái zǐ shàng 。
どうぞ先にこの荷物をこちらの台の上に置いてください。
◆語順の説明
请(敬語)+您(主語)+先(副詞)+把这行李(「把」構文/目的語)+放(動詞)+到(方向補語)+这台子上(場所/「上」は方位詞)。
<単語帳>
先:(副詞)先に
放:(動詞)置く
ゴーヤン
ゴーヤン

「请您先把这行李放到这台子上。」の「台子上」は、台の上という意味なので日本人にとってあまり違和感のない使い方だと思います。
しかしながら、中国語においては、何かの物(例えば、台、テーブル、いす、冷蔵庫、荷物など)の上又は中を指し示すときには、必ず、方位詞の「上」又は「里」をその物を示す名詞の後に付ける必要があります。
つまり、これらの物は、あくまでも物体を表現する名詞で、場所を示すものではないという考えに基づきます。なお、家、学校、教室なども建物を示す単語ですが、これらには場所の概念も含まれることから、方位詞の「上」又は「里」をつけてもつけなくても良いとされています。

(2) アル化

ゴーヤン
ゴーヤン

「アル化」とは、接尾辞の「儿」を名詞などの後に付けることを言います。
指示代名詞の「这」「那」「哪」をアル化すると「这儿」「那儿」「哪儿」となり、場所を示す意味になることは「文法の基礎」で勉強しました。これと同じように方位詞は「アル化」して用いられることがよくあります。

里边儿没有人。
lǐ biān ér méi yǒu rén 。
中には人はいません。
◆語順の説明
里边儿(場所/アル化した方位詞)+没(副詞)+有(動詞)+人(目的語)。
中文杂志在上边儿,外文杂志在下边儿。
zhōng wén zá zhì zài shàng biān ér ,wài wén zá zhì zài xià biān ér 。
中国語の雑誌は上にあり、外国語の雑誌は下にあります。
◆語順の説明
中文杂志(主語)+在(動詞)+上边儿(場所/アル化した方位詞),+外文杂志(主語)+在(動詞)+下边儿((場所/アル化した方位詞)。
杂志:(名詞)雑誌(場所/アル化した方位詞)+没(副詞)+有(動詞)+人(目的語)。
<単語帳>
杂志:(名詞)雑誌
在 :(動詞)有る
外文:(名詞)外国語

(3)「方位詞・数詞・量詞」の順序

ゴーヤン
ゴーヤン

「前一个」のように、方位詞「前」+数詞「一」+量詞「个」を組み合わせた使い方がありますが、順番は「方位詞」+「数詞」+「量詞」の形で用います。

她为了健康,决定提前一个小时睡觉。
tā wèi le jiàn kāng ,jué dìng tí qián yí gè xiǎo shí shuì jué 。
彼女は健康のために、一時間早く就寝することに決めました。
◆語順の説明
她(主語)+为了健康(前置詞句),决定(動詞)+提前一个小时睡觉(目的語/動詞句)。
 ・提前一个小时睡觉(動詞句)➡提(動詞)+前一个小时(数量補語)+睡觉(目的語)
 ・前一个小时(数量補語)➡前(方位詞)+一(数詞)+个(量詞)+小时(名詞)
<単語帳>
为了:(前置詞)~のために
提 :(動詞)(時間・時期を)繰り上げる
小时:(名詞)時間(一个小时:1時間)
睡觉:(動詞)寝る、眠る

「方位詞+数詞+量詞」の形と似た使い方として、
「指示詞+数詞+量詞」の形で用いる用法がありますよ。
「这一条围巾」この1本の襟巻き
「那三张票」あの3枚の切符
「哪五家餐厅」どの5件のレストラン
大家再见!

チャッピー
チャッピー

 

神部龍章の部屋からのご案内

【お知らせ➀】

新たな試みとして、講座をご覧いただいている読者の方々が実力確認を行われることを手助けするための教材として「第1回模擬試験(筆記)中国語検定試験3級」を独自に作成しました。ぜひお試しくださいませ。

【おしらせ②】

中検合格講座「第8章 中検3級傾向分析(ピンイン)」において、音声教材を追加いたしました。各単語の発音の習得にご活用ください!

【おしらせ③】

このたび、神部龍章の部屋においてオリジナルYouTube動画(中国語カラオケ🎤:月亮代表我的心、夜来香、后来)を作成しました中検合格講座「第6章 中国語のカラオケを歌ってみよう!」をご覧くださいませ♪♪♪


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